2019年9月19日


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遅い夏休みは福井の実家に帰省。草むしりにはすぐ飽きてしまい、置いてあるハイテン・ジュネスで飛び出した。行先は昨年開通した福井側は勝山から石川側は小松に抜ける大日峠。

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勝山までは九頭竜川沿いの旧街道を辿る。山が近くに見えるというのはやっぱりいいな。

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新しい峠道というのは概して自転車乗りには厳しい。大日峠もご多分に漏れず、標高100m前後の勝山から一気に標高933mの峠まで、前36T後28Tのギヤだと休めない急勾配が続いた。

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(大日峠石川側)

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(同福井側)

カーンと上る福井側に対し、石川側は杉林の中一車線の細い道が延々と続き、信州を走っていると錯覚しそうだった。那谷寺前をかすめて粟津温泉まで下りたところで、折角石川県に入ったのだから寄って行こうと新家工業のオリジン工場である山中工場を目指した。

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外から見える事務所の中はクラシックな装飾で、さすが名門らしい落ち着いた佇まいである。競輪用のパイプリムはまだ山中工場で作っていると聞いた。また、作るのが一番難しくて単価も高い高級軽快車・通学用自転車用のステンレスリムもここで作っているのではないかな。見学できればなぁと後ろ髪を引かれつつ、福井側に戻ることにした。ルートは大内峠旧道、austintexas少年が初めて自転車で越えた峠である。

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残念ながら旧道のトンネルは閉鎖されていた。数年前までは通行可能で照明も残っていたが、やはり管理責任が問われる時代、使わないものはさっさと閉鎖される運命ということか。トンネルの手前に火燈古道の標識があったので、本家大内峠にむけジュネスを担ぎ上げることにした。

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新しい石碑が置かれた峠にはすぐ着いたが、残念ながら福井側はロープが張られ進入禁止となっていたので、おとなしく後退し、新道のトンネルを抜けて福井側に戻った。そして竹田を通過し、近庄峠下のトンネルを抜けて実家に戻った。地元ながら沢山の発見があったソロライドだった。

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最後にハイテンジュネスの特徴のご紹介。輪行専用車が流行った時代にはヘッド部の分解方法等で各社がオリジナリティを競ったが、その影響はアクセサリーにまで及んだ。写真はオリジナルのサドルバックのブレーキへの干渉を遮るバッグサポーターだが、下に伸びる部分がチェーンフックを兼ねている。そもそもハイテンパイプのフレームに、こんな丸棒鉄製のキャリヤやサポーターがついて重いことこの上無いが、予算制約と輪行しやすさを両立しようとしたミヤタのエンジニアの気持ちが感じられるパーツである。

ミヤタジュネス・距離不明(100㎞ぐらい?)